音楽を販売しないチャンス・ザ・ラッパーのグラミー賞受賞に思うこと

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今回は日記というか備忘録というか感想というか。

第59回グラミー賞が発表されましたが、音楽をCDなどのパッケージ販売やデジタル音源のダウンロード販売などをしていない「チャンス・ザ・ラッパー」の作品が、最優秀新人賞、最優秀ラップ・アルバム賞、最優秀ラップ・パフォーマンス賞の3部門で受賞しました。

音源のフリーダウンロードやストリーミング配信のみでリリースされた作品がグラミー賞を受賞するのは今回が史上初とのことですが、それについて思うことを書いています。

音楽ビジネスは絶対になくならない

今回のグラミー賞を見て、僕は「音楽ビジネスは絶対になくならない」と改めて感じました。

無料配信になってもストリーミング配信が中心になっても、「音楽ビジネス」そのものは、今後も形を変えて絶対になくならないと確信しました。

もちろん市場規模は小さくなったりしていく可能性はあるかもしれませんが。

今回チャンス・ザ・ラッパーの作品が見事にグラミー賞を受賞しましたが、まさに時代の流れに乗ってストリーミング配信のみという、「今の音楽ビジネス」に合った形で音楽を配信したからだと感じました。

レコードがカセットになって、カセットがCDになって、CDがデジタル音源になってと、音楽の媒体やプラットフォームは絶えず形を変えてきましたが、「音楽ビジネス」自体は脈々と続いています。

チャンス・ザ・ラッパーは、自身を売り出すPR・マーケティングツールとして音源を無料配信し、結果的に再生回数を増やし、広告収入を増やす形をとりました。

パッケージビジネスが衰退した現在において、主流である広告収入モデルにうまくフィットした音楽ビジネスを展開したというわけです。

音源はマーケティングツールに、音楽ビジネスは体験に

今回「チャンス・ザ・ラッパー」は成功しましたが、そこにはヒップホップ界隈に見られる「ミックステープ文化」や「SoundCloud上でのデモ公開」など、絶えず無料で音源を公開する文化があったからだと考えています。

そういった意味では、音楽業界全体がフリー配信やストリーミング配信のみにシフトしていくとは思っていませんが、先ほども書いた通り、デジタル音源はマーケティングツール要素が強くなり、商品としての価値は小さくなると感じています。

チャンス・ザ・ラッパーが既存の音楽ビジネスモデルと同じような取り組みを行っていれば、きっと現状よりも大きな収益を得ていたと思います。

それでも、新しい取り組みとして、音源はマーケティングツールとして利用しました。

音源を無料で公開し、自身のことを知ってもらった上で、次に何をするか。

それがリアルのライブやイベントであったり、ライブストリーミング配信であったり、SNSを通じたファンとのコミュニケーションであったり。

以前も書きましたが、コピーできない唯一無二の音楽体験にこそ、価値が出てきますね。

形を変えていく音楽ビジネスですが、音楽そのものがなくならないように、音楽ビジネスも無くならないと、今回のグラミー賞受賞を受けて感じた話でした。

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