Mixtape(ミックステープ)とは?日本でも流行るか考えた

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photo by m0gg

今回は、「Mixtape(ミックステープ)」について書いていきますが、みなさん「ミックステープ」をご存知でしょうか。

先日アメリカで発売された「The Hamilton Mixtape」という様々なアーティストが参加したミックステープが、ビルボードのトップ200チャートで1位を取ったというニュースがありました。

今のアメリカ音楽業界において、「Mixtape(ミックステープ)」やリミックス文化は、もはや無視できない存在です。

そんな「Mixtape(ミックステープ)」を紹介するとともに、今後日本でもミックステープやリミックスが流行する可能性について考えていきます。

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「Mixtape(ミックステープ)」とは?どんな意味?

「Mixtape(ミックステープ)」とは主にレゲエやR&B、ヒップホップ界隈のDJが作り出した文化で、有名なアーティストの楽曲を独自にリミックスした作品のことを意味します。

リミックスにより作られた作品は、原曲作曲者の許可を取らずにSoundCloudやDatpiffといったサイトで無料配信されているため厳密には違法な音楽ですが、今やアメリカでは黙認状態になっています。

なぜ黙認されているか、Wikipediaで紹介されているミックステープの項目から引用すると、以下のようになっています。

これはある種ヒップホップの文化の一つとも言え、歌手やレコード会社は自らの楽曲が宣伝になり、またDJは自らのリミックス技術の宣伝となるため、本来違法であるもののほぼ黙認状態にある。
引用元:Wikipedia

事実、黙認状態が長らく続いていましたが(もちろん、訴えるアーティストもいましたよ)、今回そんなミックステープが、ビルボードのトップ200チャートで1位を取ったというわけです。

少し乱暴ですが、日本で分かりやすく例えると、「プロが書いた他の人の作品の同人マンガ」が、漫画部門の売上で一位になったくらいの出来事です。

なかなか衝撃的ですよね。

アメリカではMixtapeを有名DJも作成、一方で訴訟リスクも

今回ビルボードチャートで1位を獲得した「The Hamilton Mixtape」にも、シーア、アッシャー、アリシア・キーズ、アシャンティ、ウィズ・カリファなど有名なラッパーやDJ、アーティストが参加しています。

また先ほど紹介したSoundCloudやDatpiffという音楽サービスでも、多くのアーティストがオフィシャルに新曲をリリースしています。

このように「Mixtape(ミックステープ)」という文化・音楽のリミックス文化は、アメリカの音楽業界において大きな静力になっています。

その一方で、やはり無許可でミックスしている場合は、訴訟のリスクがついてまわります。

先ほどSoundCloudやDatpiffでオフィシャルに楽曲をリリースしているアーティストもいると書きましたが、原曲者の許可を取っていないような個人リミックスの楽曲も大量に溢れています。

誤解が無いように書いておきますが、原曲者の許諾を取っていればミックステープ自体は、全く違法ではありません。

今回例に挙げている「The Hamilton Mixtape」もアメリカの有名ミュージカルに出てくる劇中歌をリミックスした作品ですが、普通に販売していますので当然合法ですよ。(一方で、ミックステープを有料で販売するのはいかがなものか、という議論もあります。)

誰もが気軽に作品をリミックスし、気軽にインターネット上で公開できる(できてしまう)時代だからこそ、原曲者の権利を守りつつもリミックス文化を失わない方法を模索する議論が必要になっています。

例えば、Dubset社が保有する「MixBank」という技術では、リミックスされた楽曲を解析・識別し、リミックス内で使用されている音楽のレーベルやパブリッシャーにロイヤリティを支払う仕組みなども登場していますが、こういった方法の整備が行われています。

日本でもMixtape(ミックステープ)やリミックス文化は流行るのか

ということで本題ですが、日本でもMixtape(ミックステープ)やリミックス文化は流行るのか考えてみました。

結論としては、「当面は登場しない、流行らない」ですね。

その理由をいくつか書いていきます。

商業的な音楽との相性が悪すぎる

良くも悪くも日本の音楽は「権利ビジネス」です。

音楽の「著作権」や「原盤権」など、お金になる権利を誰がもって誰が利益を上げるかが非常に重要な権利ビジネスです。

もちろんミックステープ自体にも著作権はつきますが、原曲がある以上、原曲者への楽曲使用料は発生し続けます。

そういった意味で商業的な旨味が少ないので、大手レコード会社などは前向きに参入しないと考えています。

なかには個人で作品を公開して一山当てる人も出てくるかもしれませんが、可能性は低いでしょう。

権利処理の問題が大き過ぎて複雑過ぎる

先に書いた権利ビジネスとも関連していますが、最大の問題としては、やはり権利処理です。

既存アーティストの楽曲を編曲(リミックス)する場合は、例えJASRACの管理作品であっても、原作者への直接同意が必要になります。

単純な楽曲利用のようにJASRACは代行してくれませんので、こんなの実際不可能ですよね。

参考:同一性保持権(著作権法第20条1項)

もちろん原作者の権利を守る必要はありますが、こういった権利処理を簡易に行える仕組みが現状ないことが、最大の問題です。

DJやトラックメーカーが少なすぎる

最近でこそ、リミックスというよりは勢いのあるDJ・トラックメーカーとして「Tofubeats(トーフビーツ)」や「banvox」「Toyomu」といった人たちが登場してきていますが、まだまだ絶対数としては少なすぎます。

「音楽の原曲(CD音源)」を切りはりして繋ぎあわせるDJではなく、ミックステープを作れる、リミックスできるトラックメーカーが少ないという意味合いですね。

このあたりはアメリカと日本における音楽文化の違いもありますが、絶対数が多い中から淘汰されてこそ良いリミックスや音楽が出来上がってきますので、多くのトラックメーカーが登場しないことには、文化として形成されません。

まとめると

いかがでしょうか。

海外音楽シーン、とくにアメリカにおいて「Mixtape(ミックステープ)」は地位を確率していますが、日本発の作品は当面登場しない、というのが僕の持論です。

良い意味で考えると日本は音楽権利の保護をしっかりしているともいえるのですが、このあたりは時代の流れとともに変わっていきそうですね。

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